2026年相場見通し&2025年振り返りと年間ランキング
2025年の東京株式市場は春の
「トランプショック」を乗り越えた後、急激な株価上昇が進んだダイナミックな1年でした。日経平均株価はフシ目の5万円大台を突破し、歴史的な株高となった24年に続き、
25年も史上最高値を更新。辰(たつ)年から巳(み)年にかけて高値をつけやすいという「辰巳天井」の相場格言を思わせる展開となりました。
1月下旬
日銀利上げ
日銀が利上げを実施。時を同じくして中国発AI「ディープシーク」への警戒感が台頭
2月下旬
米関税政策に不安拡大
就任間もないトランプ米大統領が繰り出す関税政策に不安が広がった
4月上旬
トランプショック
トランプ氏が全世界への「相互関税」を発表。世界同時株安に
7月下旬
日米交渉合意
日米関税交渉が合意。不透明感が払拭され一気にリスクオン地合いへ
9月上旬
石破首相退陣表明
7月の参院選敗北後に続投の意向を示していた石破茂首相(当時)が退陣表明
10月下旬
日経平均5万円到達
月初の自民党総裁選で高市早苗氏(現首相)が勝利し、政策期待が高まった
12月中旬
再び日銀利上げ
日銀が年内2回目の利上げを実施。政策金利は0.5%から0.75%に
2025年相場前半の振り返り 株価に影響を与えたニュースとは
25年前半の株式相場は、1月に就任した
トランプ大統領の動向に大きく揺さぶられる格好となりました。就任早々、かねてから公約に掲げていた関税政策を矢継ぎ早に打ち出し、マーケットのセンチメントは徐々に悪化。日銀の1月利上げや中国発の格安AI「ディープシーク」を巡る懸念をこなし、日経平均は24年後半から25年初めにかけて3万8000~4万円前後のボックス圏を維持してきましたが、これを2月下旬に割り込みました。その後も冴えない地合いが続き、投資家の不安はじわじわと増大。この後の
大暴落へとつながっていきました。
新年度に入り、トランプ氏が全世界を対象とした「相互関税」の導入を発表しました。世界経済への打撃が警戒され、各国の株式市場は混乱し売りが売りを呼ぶ展開に。日経平均も暴落し、
4月7日に3万1136円(終値ベース)まで下落。この年の最安値をつけました。直後にトランプ氏が態度を軟化させ、相互関税の一時停止を発表。過度な悲観ムードが後退し、リスクオフの巻き戻しで全体相場は上昇に転じました。買い戻しの動きが広がり、程なくして暴落前の3万8000円水準まで値を戻しました。
年後半は株高加速、高市政権の政策期待で
買い戻しの流れは続き、年後半に入ったタイミングで日経平均は4万円前後の水準まで回復しました。こうしたなか、7月23日に相互関税を巡る日米交渉が合意に至り、先行き不透明感が払拭。8月には前年夏の高値(4万2224円)を上回り、再び最高値を更新しました。なおも日経平均の上げ足は止まらず、7月参院選での与党敗北以降、混迷を極めた国内政局を横目に上昇トレンドを加速。9月に石破首相が退陣を表明したことで次期政権への政策期待が高まり、その後の自民党総裁選で積極財政派とされる高市氏が勝利すると全体相場は一段高へ舞い上がりました。
日経平均は初の5万円大台を突破し、10月31日に5万2411円(終値ベース)の高値をつけました。ここまでの急ピッチな上昇にさすがに警戒感が高まり、11月以降は冴えない展開に。これまで相場を牽引してきたAI・半導体関連株にも変調の兆しが現れ始めました。円安を背景に日銀による早期利上げ観測が台頭し、これも相場の上値を抑える要因となりました。
2026年の相場はどうなる? 焦点は「日銀の利上げ」
さて、26年の相場はどうなるでしょうか。マーケットの話題の中心は
日銀の追加利上げを巡る動きになるでしょう。利上げは一般的に景気を冷やし、株価に逆風となります。折しも、この年の干支である午(うま)にちなんだ相場格言は、調整局面入りを示唆する「午尻下がり」となります。米国の金融政策からも目が離せません。5月に米連邦準備制度理事会(FRB)議長の交代が予定されており、これまでの政策路線に変化が生じる可能性があります。
政治面では11月の米中間選挙に注目です。中間選挙は与党にとって厳しい結果となりやすく、現在共和党が多数派を占める上下両院が「ねじれ状態」となることも想定されます。その場合、先の読めないトランプ米政権に一定の歯止めがかかるとしてポジティブ視されるのか、あるいは政治の停滞を招くとしてネガティブ視されるのか判断が分かれそうです。日本では、自民党と日本維新の会の連立政権の動向に引き続き関心が集まることでしょう。高市政権の今後の支持率次第で衆院解散・総選挙に向けた思惑が高まるかもしれません。
このほか話題となりそうな投資テーマを押さえておくことも重要です。冬季五輪や大型イベントの開催を見据え「スポーツ」が要チェックとなります。話題が尽きない「AI」「半導体」には来年も投資家の熱い視線が注がれることでしょう。「量子コンピュータ」をはじめとする新技術に関するトピックも見逃せません。安全保障の観点から現実世界の「防衛」、ネット空間上の「サイバーセキュリティ」に対する注目度もますます高まりそうです。